AlmaLinux9のエディタといえば、vimエディタです。viエディタと思って使っていてもvimエディタだったりします。
利用OS
$ cat /etc/almalinux-release
AlmaLinux release 9.5 (Teal Serval)
$ uname -r
5.14.0-503.14.1.el9_5.x86_64
viエディタとvimエディタ
AlmaLinux9を確認したところ、viエディタは使われていないようです。viと入力しても、その実体はシェルスクリプトとなっており、起動するのは、異なる機能セットのvimエディタが起動するようになっています。
$ cat /usr/bin/vi
#!/usr/bin/sh
: (省略)
if test -f /usr/bin/vim
then
exec /usr/bin/vim "$@" ・・・ huge機能セット
fi
# run vi otherwise
exec /usr/libexec/vi "$@" ・・・ small機能セット
vimエディタの機能セット
vimエディタには、下記の表のように機能セットがあり、これはvimのバイナリーを作成するコンパイル時に指定されます。なお、AlmaLinux9のRPMパッケージは、hugeとsmallが選択できます。
機能セット名 | 説明 | RPMパッケージ名 |
---|---|---|
tiny | 多くの機能を無効にした機能セット | |
small | 一部の機能を無効にした機能セット | vim-minimal |
normal | 普通の機能セット | |
big | 一部の機能を有効にした機能セット | |
huge | 多くの機能を有効にした機能セット | vim-enhanced |
また、「vim --version」コマンドでも、どの機能セットが使われているのかを知ることが出来ます。
$ vim --version
VIM - Vi IMproved 8.2 (2019 Dec 12, compiled Aug 05 2024 00:00:00)
Included patches: 1-2637
Modified by <bugzilla@redhat.com>
Compiled by <bugzilla@redhat.com>
Huge version without GUI. Features included (+) or not (-):
: (省略)
vimエディタの機能セットがhugeの場合
通常のOSインストールでは、下記に示すような状態になっているかと思います。
$ dnf list | grep ^vim
vim-common.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 @appstream
vim-enhanced.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 @appstream
vim-filesystem.noarch 2:8.2.2637-21.el9 @baseos
vim-minimal.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 @baseos
vim-X11.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 appstream
vimエディタの機能セットがsmallの場合
OSのインストールがminimalでは、下記に示すような状態になっているかと思います。
$ dnf list | grep ^vim
vim-common.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 @appstream
vim-enhanced.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 appstream
vim-filesystem.noarch 2:8.2.2637-21.el9 baseos
vim-minimal.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 baseos
vim-X11.x86_64 2:8.2.2637-21.el9 appstream